プロの仕事とは、何だと思いますか?
プロって何だろう、と、ときどき考えます。
腕のよさだろうか。知っている量だろうか。どれも近い気はするけれど、芯ではない気がしていました。
いまのところの答えは、「頼んだ人が、安心していられること」です。
うまさや知識よりも、初めての場でも迷わず段取りできること。その安心感は、場数――経験からしか出てきません。
HP制作も、清掃も、ギター教室も。長野県小諸市で3つの仕事を一人で担いながら、毎回そこに戻ってきます。
「プロだ」と感じたのは、どんな瞬間でしたか?
ある清掃の現場に立ち会ったときのことです。
その人にとって、初めて入る現場でした。なのに、迷いがない。どこから手をつけるか、最初からもう決まっているように動いていきます。
見ていて、こちらが安心しました。この人に任せておけば大丈夫だ、と、口で説明される前に伝わってくる。
あとで気づきました。あの安心感は、段取りから来ていたんだ、と。
手を動かす前に、終わりまでの絵が見えている。だから途中で慌てない。先が見えている人のそばは、見ているこちらまで落ち着いていられます。
その「迷いのなさ」は、どこから来るのですか?
結論、場数です。いわゆる経験。
質問にすらすら答えられるからプロ、ではないと思っています。答えなら、調べれば出てきます。
でも、初めての場で迷わない段取りは、何度もくぐってきた回数の分だけしか、身につきません。
自分の仕事も、まったく同じでした。HPも清掃もギターも、知識をそろえた日ではなく、場数を踏んだ分だけ、迷いが減っていきます。
プロかどうかは、知っている量ではなく、くぐった回数なんだと思います。
なぜ「見えないところ」が、プロの分かれ目になるのですか?
結論、見える部分は誰がやっても8割は同じになり、差がつくのは残りの2割、しかも見えない所だからです。
清掃なら、床の光沢は誰でも出せます。違いが出るのは、棚の裏・排水の奥・次に使う人の動線まで考えてあるかどうか。
HP制作なら、きれいな見た目はテンプレートでも出せます。違いが出るのは、表示の速さ・中の構造・3年後も直せる作りかどうか。
ギターなら、その場で弾いて見せるのは難しくありません。違いが出るのは、生徒さんが家で一人でも続けられる練習の組み立て方です。
プロとアマチュアの違いは、腕の良さですか?
結論、腕の良さよりも「相手が楽になるまで引き受けるかどうか」だと考えています。
アマチュアは「やった」で終われます。プロは「相手の手間が本当に消えたか」まで見ないと終われません。
作って渡して終わり、ではなく、相手が自分の手で回せる状態にして、はじめて仕事が終わります。手離れの良さではなく、相手の手離れを作るのが、こちらの仕事だと思っています。
専門用語を使わないのは、手を抜いていることになりませんか?
結論、逆です。相手がわかる言葉に訳すほうが、ずっと手間がかかります。
プロは、知識を見せる人ではなく、相手の側に立てる人だと思います。むずかしい言葉は、使うほうが実は楽なのです。
中学生でもわかる言葉で説明できて、はじめて自分が本当にわかっている証拠になります。言葉がむずかしいままなら、自分の理解もそこで止まっている、ということだと考えています。
一つの分野を極めるのと、複数を担うのは、どちらがプロですか?
結論、どちらもプロになれます。大事なのは分野の数ではなく、見えない所まで引き受ける姿勢のほうです。
HP制作・清掃・ギターは、表の作業はまるで違います。けれど「相手の面倒を、最後まで持つ」という一点は、3つとも同じです。
だから一人でも併走できます。バラバラの仕事をしているというより、同じ姿勢を、3つの現場でやっている、という感覚に近いです。
よくある質問
Q. プロとアマチュアの違いは何ですか?
腕の良さよりも、相手が楽になるまで引き受けるかどうかだと考えています。アマチュアは「やった」で終われますが、プロは「相手の手間が本当に消えたか」まで見ます。作って渡すだけでなく、相手が自分の手で回せる状態にして、はじめて仕事が終わります。
Q. なぜ専門用語を使わないのですか?
相手がわかる言葉に訳すほうが手間はかかりますが、それがプロの仕事だと思うからです。知識を見せるためではなく、相手の側に立つために言葉を選びます。中学生でもわかるように説明できて、はじめて自分が本当にわかっている証拠になります。
Q. 一つの分野を極めるのと、複数を担うのは、どちらがプロですか?
どちらもプロになれます。大事なのは分野の数ではなく、見えない所まで引き受ける姿勢です。HP制作・清掃・ギターは表の作業こそ違いますが、「相手の面倒を最後まで持つ」という一点は同じです。
Q. プロは、知識が多い人のことですか?
知識の量というより「場数」だと思います。答えは調べれば出てきますが、初めての場で迷わない段取りは、何度もくぐった回数からしか生まれません。その迷いのなさが、頼む人の安心感になります。
プロに頼むほどのことかな、と迷っている段階でも大丈夫です。何をしたいか決まっていなくても、いまの困りごとを聞かせてもらう所から始められます。
相談する