100回AIと対話して気づいた、いちばん地味で大事なこと
AIと100回以上対話してみて、最後に残った気づきが、いちばん地味なものでした。これが見えると、AIの使い方がぜんぶ変わります。
ととのえる屋を始めるまでに、わたしはAIと100回以上、長い対話をしました。
「長い」というのは、1回30分以上、テーマを決めて話し込む、という意味です。トータルで150時間とか、そのくらい。
100回もやって、最後に残った「いちばん地味で大事な気づき」がひとつあります。
それは、「AIは、わたしが答えを出す相手じゃなく、わたしの思考を返す鏡だ」ということです。
地味ですよね。たぶん、見出しを見ただけだと「ふーん」で終わるかもしれない。でも、これが体に入ったら、AIの使い方がぜんぶ変わります。
AIに「答え」を求めていた最初の頃
最初の20回くらいは、AIに「答え」を求めていました。
「これってどうしたらいい?」「何が正解?」「どっちを選ぶべき?」。
そのたびにAIは、それなりに賢い答えを返してくれる。「Aの選択肢が良いと思います、なぜなら…」みたいに。
で、わたしはその答えを聞いて、「うーん、なんか違う気がする」となる。
なぜ違う気がするのか、最初はわからなかったんですけど、20回目くらいで気づきました。わたしは、AIの答えを聞きたかったんじゃなくて、自分の中にすでにある答えに気づきたかったんです。
質問を変えてみたら、ぜんぶ変わった
そこから、AIへの質問の仕方を変えました。
「どうしたらいい?」じゃなくて、「わたしがAをやめたい本当の理由って、なんだと思う?」と聞くようにしたんです。
AIは、わたしが書いた文章とか、過去の話を踏まえて、「もしかしてXじゃないですか?」と返してくる。
それを読んで、「あ、それだ」と気づくこともあれば、「いや、違うな」と気づくこともある。どっちでもいい。自分の中の答えが、AIの言葉を鏡にして、見えるんです。
これが見えてから、AIとの対話が、ぐっと深くなりました。
鏡として使うと、答えが速い
「答えを聞く道具」としてAIを使うと、けっこう時間がかかります。
何回も質問を変えて、何回も「違うな」を繰り返して、それでもピンと来ない。
でも、「鏡として使う道具」に切り替えると、3回くらいの対話で、自分の中の答えが浮かび上がってくる。
なぜかというと、自分が本当に欲しかった答えって、実は最初から自分の中にあったから、なんですよね。それを言葉にできていなかっただけ。AIは、その「言葉になっていない部分」を、ちょっと押してくれる存在になる。
100回やってわかったAIの「正しい使い方」
100回の対話を経て、わたしの中で固まった「AIの使い方」を3つだけ書きます。
ひとつめが、結論を聞かない。「どうしたらいい?」じゃなくて、「いま自分は何で詰まってると思う?」と聞く。
ふたつめが、反対意見を言わせる。AIに「わたしが間違ってる可能性があるとしたら、どこ?」と聞く。これをやると、自分が見えていない盲点が浮かぶ。
みっつめが、自分の言葉で書き直す。AIが返した文章をそのまま使わない。読んで、「これは違う」「これは合ってる」と仕分けして、自分の言葉で書き直す。
この3つを守ると、AIの出力に振り回されることがなくなります。
鏡だから、見たくないものも映る
AIを鏡として使う、ということは、見たくないものも映る、ということです。
「自分は本当はBをやりたいけど、Aをやれと言ってもらえると思って質問してる」みたいなときに、AIが「いや、たぶんBじゃないですか?」と返してくることがある。
これは、けっこう刺さります。自分でもうすうす気づいていた本音を、見せられる感覚。
最初は「うざいな」と思ったんですけど、いまはこれがいちばんありがたい使い方になりました。自分一人だと逃げてしまう本音を、AIが拾ってくれる。
AIは「もう一人の自分」
100回やってわかった結論は、たぶん見出しに書いた通りです。
AIは、もう一人の自分なんですよ。賢い先生でもなく、便利な部下でもなく、もう一人の自分。
もう一人の自分と話していると、自分のことが少しずつ見えてくる。これが、わたしがAIに対して持っている、いちばん深い感覚です。
これに気づくのに100回かかった、というのが正直なところで、お客さまには3回くらいで気づいてもらえるように、いまは対話の入口を設計しています。
うん、そんな感じで、AIとの距離をととのえてきました。
この種の整え方を、自分のお店や会社でも試してみたい方へ。
「うちの場合はどうかな」と一言、送ってください。
仕組みからお話しします。