見積もりに半日かかっていた頃の話
清掃の見積もりって、ちゃんと作ろうとすると半日くらいかかるんです。現地調査して、メジャーで採寸して、Excelに数字を入れて、印刷して、お客さまの希望でまた修正する。
見積もり半日問題
新規のお客さまから「窓清掃と定期清掃、見積もりお願いできますか」と連絡が来ます。
ふつうの流れだと、こんな感じです。
日程調整して、現地へ訪問。各エリアを採寸して、写真を撮って、メモを取る。事務所に戻ってExcelを開いて、過去の似た現場と見比べて、価格を計算。印刷して、見積書として渡す。
1件あたり、移動を入れて半日。これが月に4〜5件来ると、見積もりだけで週の半分が消えるんです。
採寸が、いちばん時間を食っていた
振り返って分解すると、いちばん時間を食っていたのは「採寸」でした。
窓の枚数、床面積、天井の高さ、トイレの数、エレベーターの有無。これをメジャーと巻尺で測って、ノートに書き取って、事務所でExcelに移す。
ここだけで2時間くらい使っていたんですよね。
iPhoneの写真と、AIに測らせる
いまは、現地ではiPhoneで写真を10枚くらい撮るだけです。
玄関、廊下、各エリア、窓、トイレ、エレベーター。それぞれ1〜2枚。所要時間は15分です。
事務所に戻って、その10枚をAIに渡して、こう聞きます。
「この写真から、窓の枚数、推定の床面積、トイレの数、エレベーターの有無を出して。」
すると、ちゃんと10枚の写真から推定値が返ってきます。実際の数字とのズレは、慣れた現場なら5%以内です。
過去の見積もりと、AIで比べる
推定値が出たら、つぎは過去の見積もりとの比較です。
過去2年ぶんの見積もりは、CSVファイルにまとめてあります。それをAIに渡して、「いま測ったこの現場と、いちばん条件の近い過去3件を出して」と頼む。
すると、過去の見積もり3件のレンジ(最安〜最高)と、その理由が返ってきます。「築年数が近い」「窓の構造が同じ」「定期清掃の頻度も同じ」って。
これを元に、新しい見積もりの金額を決める。所要時間は、ここまでで3分です。
半日が、3分になった
半日が3分。約95倍。
ただし「全部AIに任せる」ではないんです。最後の金額決定は、自分が責任を持って決めます。AIが出してきた数字に「うちの場合はこの2万円を足す」「この現場は移動が遠いから割増」と、最後だけ自分の判断を入れる。
ここを丸投げすると、たぶん事故が起きます。AIは平均値を出すのが得意で、現場の特殊事情を読むのは苦手です。
時間が空いた分、お客さまと話せる
見積もり作業が3分になったことで、空いた半日で何をするようになったか。
お客さまと、長く話すようになりました。
見積もりの数字より、「実はこんな掃除の悩みがあって」という話を聞く時間の方が、契約につながりやすいんですよね。
作業時間を圧縮することの意味は、効率化そのものじゃなくて、「ちゃんと話す時間を取り戻すため」だったみたいです。仕事をととのえる方向というのは、たぶんそういうことなんだろうなあ、と思っています。
清掃やバックヤードの仕組みを、もう少しととのえたい方へ。
「うちの現場はこんな感じで」と、一言だけ送ってください。
仕組みの話から、ご一緒します。