月一の清掃報告書、誰も読まないことに気づいた
清掃業をやっていると、お客さまへの月一の報告書というのを、けっこうしっかり書く文化があるんですよね。3年やってきて、ふと気づいたんです。誰も読んでいないんじゃないか、と。
毎月、A4で4ページの報告書
清掃業の月次報告書って、業界的には「ちゃんとした書類」を出すのがふつうです。
当社も、A4で4ページくらいのフォーマットを作っていました。各エリアの作業日・作業内容・気づき事項・写真・スタッフ名。けっこう手間のかかる書類です。
毎月、これを3社ぶん作って、メールで送る。1社あたり1時間半、月にしておよそ4時間半は、これに使っていました。
1年さかのぼって、開いた回数を数えてみた
ある日、ふと思い立って、お客さまに「過去1年の月次報告書、何回くらい読み返されました?」と聞いてみたんです。
3社のお客さま、全員の答えが「ほぼゼロ」でした。
「届いているのは確認していますよ」「ファイルには保存していますよ」「でも開いて読み返したことは、たぶんないですね」。
うん、そうですよね、と思いました。お客さま側も忙しいし、清掃が問題なく回っているなら、報告書をわざわざ読み返す動機がない。
4時間半は、誰のための時間だったのか
これに気づいて、けっこう落ち込みました。
月に4時間半の作業が、誰の役にも立っていなかった。書いている自分の「ちゃんとやっている感」と、お客さまの「ちゃんと受け取った感」、それだけのために時間を使っていたんです。
これは、儀式の時間だったんですよね。仕事の質には、ほとんど関係していなかった。
写真3枚と、AI要約3行に変えた
それで、お客さまに直接相談しました。「月次報告、もし負担じゃなければ、写真3枚とAI要約3行にしませんか」と。
3社とも、全員「むしろその方がうれしい」と言ってくれました。
いまは、月末に各現場のスタッフが撮った写真を3枚AIに渡して、「気づき事項を3行で」と頼んでいます。
「天井の隅のホコリが、北側だけ多く出ます。湿度の関係でしょうか。」
「自動ドアのレールに、土の流入がやや増えました。来月から拭き取り頻度を倍にします。」
「玄関マットの摩耗が進んでいます。3ヶ月以内の交換をご検討ください。」
こんな粒度の3行が、写真3枚と一緒に届く。これを読むのに、お客さまは1分かかりません。
関係が、むしろ深まった
不思議なことが起きました。
4ページの報告書を月一で送っていた時より、写真3枚と3行の方が、お客さまから返信が来るようになったんです。「玄関マット、交換しようと思います」「自動ドアの件、ありがとう」って。
やりとりが増えると、関係が深まる。長い書類は、関係を遠ざけていたみたいでした。
ちゃんとしている書類より、ちゃんと読んでもらえる短さの方が、たぶんずっと尊いんですよね。
「報告書を書く時間」を「お客さまと話す時間」に置き換えるだけで、仕事の中身がだいぶととのえる方向に進みました。
清掃やバックヤードの仕組みを、もう少しととのえたい方へ。
「うちの現場はこんな感じで」と、一言だけ送ってください。
仕組みの話から、ご一緒します。