年契約は3社まで、と決めた理由
年契約は3社までしか受けないと決めています。少ない数にこだわっている理由を、現場の手触りごと書いてみます。
ととのえる屋では、年間契約のお客さまを「3社まで」と決めています。
これは、わざと少なくしているんです。今日はその理由を、すこし長めに書いてみたいと思います。
たくさん受けると、薄くなる
最初は、年契約をもう少し増やしてもいいかな、と思っていた時期がありました。
5社、できれば10社。そのほうが売上も安定するし、ふつうに考えたら、それが正解な気がしますよね。
でも、ある月に4社目を受けた瞬間、自分の手の届く範囲が、ぱきっと薄くなったのを感じたんです。
返信が30分遅れる。打ち合わせのメモを取り損なう。お客さまの口ぐせを、思い出せない。
あ、これはまずいな、って思いました。
わたしの仕事は、たぶん「集約」のほう
うん、わたしがやっている仕事って、たぶん「数を回す」ほうじゃないんですよね。
その会社の、まだ言葉になっていない部分を、何回も話を聞いて、すこしずつ言葉に置き換えていく。提案書も、LPも、業務改善も、全部そこから出てくる。
これって、ひとりのお客さまにつき、月に最低でも10時間は対話の時間がいる仕事なんです。
だから3社が限界。週に1日ずつ、それぞれの会社のことだけを考える曜日を作ると、ちょうど3つで埋まってしまう。
鈍く、深く
参考にしている人がいて、東京でBACHという会社をやっている幅允孝さんという方なんですけど、最近、長野の鈍考というところで本屋もやっていて。
「鈍く、深く」というのを、ずっと言葉にしている方なんです。
たくさんの本を浅く扱うんじゃなくて、1冊を深く読みこむ。ひとつのお客さまと、長く付き合う。
ああ、わたしがやりたかったのも、たぶんそういう仕事の作り方だったんだなあ、と最近よく思います。
3社の中身
実際に3社って、どのくらいの中身なのか、ちょっとだけ書いてみます。
月に2回、それぞれの会社で対面の打ち合わせ。LPの更新が月に1〜2本ずつ。あと、日々のLINEやメールで、ちょこちょこ相談が来る。
これでちょうど、こちらの頭の中のメモリが埋まる感じなんです。それ以上だと、たぶんどこかが雑になる。
4社目はどうするか
「じゃあ、もし4社目から声をかけられたら?」とよく聞かれます。
正直に言うと、お断りすることが多いです。あるいは、すぐに着手じゃなくて、半年待っていただく。
短い目で見ると損な気もするんですけど、「3社しか受けない人」って、聞いた人がちゃんと覚えてくれるんですよね。「あ、あの人、ちゃんと向き合ってくれるらしいよ」って。
数を絞ることが、結果としていちばん信頼の通貨を貯めてくれている気がします。
少ないからこそ、ちゃんとやれる
3社という数は、たぶんこれからも変えない気がします。
増やせば売上は伸びるかもしれない。でも、伸ばすことよりも、3社のお客さまの仕事をちゃんと長く続けられることのほうが、わたしには大事なんです。
派手じゃなくていい。少なくていい。1社ずつ、ちゃんと整えて、また来年も声をかけてもらえる。
その積み重ねだけで、ととのえる屋は十分に育っていきます。
この種の整え方を、自分のお店や会社でも試してみたい方へ。
「うちの場合はどうかな」と一言、送ってください。
仕組みからお話しします。